求道

全食口へのメッセージ

全食口に読んで欲しい ④ 2019年5月7日

3、郭先生の証言


①郭錠煥先生が、最近、「事必帰正」(万事は、必ず正しい道理に帰する)という本を書かれました。そこには、「毎日お父様に侍り、朝食を共にすることのできる特別な恩恵を受けました。

つらくても大変な人生だと感じたことはありませんでした。神様のご加護と真の父母様の愛が、余りにも大きかったからです。真の父母様が主導してこられた神様の摂理が驚くほど進展する奇跡の役事を、近くで目撃してきたからです」と証されています。

実際、郭先生ほどお父様から直接の教えと指導を受けた人はいません。お父様は、1970年代に渡米されてから世界的摂理運動を展開されました。36家庭を含むほとんどのリーダーは、時には長時間のみ言を受けたかもしれませんが、郭先生のように40数年間、毎日直接指導を受け、み言と信仰生活の「伝統」を表し、ほとんどの摂理運動の責任者に任命され頼りにされた方はいません。み言においても、神様の摂理観においても、誰一人、郭先生に比肩できる人はいないでしょう。

私の小さな体験をいえば、ある時、古田社長とともにイーストガーデンのベランダでお父様に報告し指導を受けたことがありますが、終わると夜中の1時過ぎでした。その場に郭先生もおられましたが、帰るとき、淡々と「これが毎日ですよ」と言われて、翌朝5時の訓読会に参加しておられました。以下、郭先生の本「事必帰正」を引用して紹介します。


②その郭先生が「サタン」と非難され、お父様からも誤解され叱責されました。それでも10年間にわたり、「たとえ誤解による叱責であっても、公の場ではどんな言い訳も弁明もしないという生涯の信条」から一言も弁明しませんでした。特に「尊重されるべき真の家庭の問題に対して、私の口で云々することは信仰的道理ではないと考え、天は生きておられるので、『事必帰正』の原則によって、早い時期に整理してくださるだろうと信じていた」からです。

ところが、ある時から「原理的に見ても、人間の責任分担があるため、私たちが責任を果たさなければ、状況はより悪化しかねない」ことを悟り始めました。それで、「心から謝罪し悔い改める心情で記録(事必帰正)を残す(ので)、祝福家庭たちが、今からでも真実に目覚め、神様とお父様、預言者や聖賢、神様の摂理の前に正しい道に進むよう願う」と書いています。まず、その摂理観から見ていきましょう。


③「1994年5月1日、お父様は『統一教会の時代が終わり、今日から家庭連合の時代です。個人救援時代から家庭救援時代に転換しました。したがって、これまで個人救援のための信条だった〈私の誓い〉は家庭中心の救いのための〈家庭盟誓〉にかわります』と宣布されました。」

「1996年8月に米国で世界平和家庭連合創設大会を挙行したお父様は、ついに1997年4月10日、世界平和統一家庭連合を公式的に発足させ、世界基督教統一神霊協会の看板を下ろしました。宗派や教派とは関係なく、神様を父母として認識し、真の愛を実践して真の家庭を成せば、『神様を中心とする人類一家族』の一員になることができる時代圏に入ったことを

意味します。」

「家庭連合時代に入り、祝福結婚式は、いわゆる『統一教徒』のためだけの儀式を越えた、『万人のための普遍的な儀式』として、その扉が大きく開かれることになりました。統一教会は、単に組織の名前だけを変えたのではありません。その体質を完全に変えたのです。」

「1997年9月、お父様は第四次アダム圏時代を宣布されました。この時からお父様は、祝福家庭が『自分の名前で祈る時代』(1999年9月)を開いてくださり、祝福家庭に『祝福中心家庭』(2001年1月)の位相を付与されました。祝福中心家庭は『堕落世界と何の関係もない家庭』を意味します。したがって、メシヤも宗教も必要ない、真のお父様のみ言葉を訓読し、生活の中で実践すれば、全て解決されると言われました。最後に、お父様は祝福家庭を『天一国主人』(2002年11月)として立てて、『家庭盟誓』を『天一国主人』で始まるようにしました。天一国主人は、個人ではなく家庭が単位なのです。」

「お父様の最も輝ける生涯最高の偉業は、『真の父母と真の家庭の顕現を通して、神様の創造目的である神様中心の家庭を立てたこと』と言えるでしょう。しかし、ここで終わりではありません。真の父母様と真の家庭がモデル的家庭として定着し、彼らを基盤として、神様の主権が国家と世界に広がらなければなりません。つまり、モデル的平和理想家庭を通して、平和理想世界王国を建設する必要があるのです。それがまさに天一国時代であり、2013年の基元節の約束の意味だったのです。」

「創造本然の地上・天上天国が実現すれば、天一国の主人たちは霊人体が完成し、本然の霊性を備えることで、自然に地上・天上の二つの世界を往来し、共感して暮らすようになります。

この時、『霊連世協会』の機構を通して、地上世界と天上世界を実体的に主管するように計画されているのです。」


④「神様と人間の関係は父子関係です。(お父様が)『父と息子が一つにならなければなりません。蕩減の歴史は、母と息子娘が犠牲になって復帰しましたが、9・9節を宣布して、南北が統一され得る運勢に入って統一される日には、父子協助時代に入っていくのです』(1999年9月9日)、『国を建てようとすれば、父子協助時代に入っていかなければなりません。血筋が残るのは父子が残るのです。母は畑です。種は畑さえあればどこに植えても、いくらでも実を結ぶのです。ですから父子関係は、血統が連結されている』(2000年3月6日)」と言われています。」「長子権とは、神様と人間が真の愛、真の生命、真の血統の関係を結び、これを後世に相続していく上で、代表的な息子に付与される重要な権限をいいます。三大王権の教えも、長子権を通して相続され、完成されるのです。1998年7月19日、文顕進様の世界平和統一家庭連合副会長就任式で長子権を付与され、『神様-真のお父様-顕進様』としてつながる三大王権の縦的軸が確立された瞬間であり、今後、三代を越え、顕進様の家庭と息子娘を中心として、第四次アダム圏時代(1997年9月宣布)における地上天上天国の完成と定着の願いを抱いて出発する、天宙史的出来事でした。そして(お父さまは)『顕進は、これから父よりも、百倍ではない、千倍、万倍優れることを願う』と祝福されたのです」

「真の家庭にこのような基台が整ったため、お父様は2001年、神様王権即位式と父子協助時代、二世時代の宣布を通して、神様の直接主管権が真の家庭に定着し、人類全体に拡散することのできる、天一国創建と基元節に向かう力強い歩みを踏み出したのです。」


⑤「2008年3月23日、顕進様は書信で、お父様に『お父様は、神様の下の人類一家族の世界を実現していく摂理的な目標に焦点を合わせてこられました。このため、統一教会の看板を下ろし、包括的な摂理運動を展開してこられました。…これから私は、統一教会の枠を脱して、UPF と UCI を中心として、真正な超宗教超国家運動を展開していくつもりです』。顕進様は、統一運動全体を家庭連合を脱した超宗教運動へと革新しようとしていました。お父様は、この手紙の内容を受け入れ、4月6日にハワイで開かれた真の父母の日の行事で、訓読会に参加した全ての指導者たちに、この内容を読んでやるようにとまで指示されたのです。」

「顕進様は、2008年末までに、全世界10カ国以上を訪問しながら GPF 旋風を巻き起こしました。この顕進様の活躍に最も大きく満足し、喜ばれた方は他ならぬお父様でした。マレーシアでの GPF 行事を終えて帰ってきた時、お父様は『顕進がイスラームの門を見事に開いた』と喜ばれ、日本での GPF 行事を終えて帰ってきた時は、パンフレットに『顕進王』という称号を書いてくださいました。」

「2009年1月31日の戴冠式後の指導者会議で、お父様は顕進様に『世界180カ国巡回公演を7月までに完了すること』を指示されました。特異なことは、巡回公演の演説文は、『お父様のみ言葉ではなく、顕進様が GPF で発表した演説内容が良いのでそれにせよ』とのことでした。」


➅「顕進様は、お父様が指示された通り、2月27日から世界巡回に出発しました。顕進様の巡回は、5月15日までに各大陸26カ国を、一日の休みもなく訪問する大長征でした。(ところが)お父様は、突然、顕進様に残った巡回日程を全て取り消し、束草に来るように命じました。

家庭連合側は顕進様が米国でクーデターを起こしたかのように報告していたのです。」

「3月8日の訓読会で、お父様は『よく聞け。これが訓母様の霊界メッセージだ』と強調しました。壇上のお母様が、訓読をしていた梁昌植会長に封筒を手渡しました。その内容は、亨進様を相続者に任命し、顕進様はその下に、そして子女たちは必ず、お母様を通してお父様の前に出ることなどを霊界が提案するというものでした。お母様はこれが霊界メッセージであることを再び強調しました。」

「私は裏門にいた訓母に尋ねると、『私は関与していません』と答えました。その翌日、金慶孝氏が梁昌植会長と会って尋ねると、『その報告書はお母様の依頼で私が作成し、金孝律氏の監修を受けてお母様にお伝えしたものです』と答えました。」

「統一家の葛藤の本質は、お母様がお父様と一つになることができず、ご自身の定位置を離れて、非原理的で反摂理的な立場に落ちたことです。お父様には、顕進様を『真の家庭の長子であり、第四次アダム圏時代の中心人物』として祝福し、ご自身の基盤と権威を受け継がせようとする、摂理的な意図と計画がありました。ところが、お父様の生涯の最後の段階で、お母様はそれを無視し、ご自身がお父様の基盤を奪取しようと意図を持つようになられた。」

「そのためにお母様はお父様を孤立させ、顕進様を長子の立場から追い払い、その座に内

的・外的準備がまだ整っていない亨進様を立てました。お父様の聖和後には、亨進様さえ追い出し、お父様の血統まで否定する『独生女』という非原理的で反摂理的な正体を現しました。

真のお母様!どうか初心に立ち返り、定位置に戻られることをお祈り申し上げます」と郭先生は嘆願しています。


「統一家全体が、天の長子を殺そうとした連帯罪にかかっています。一握りの人々が教権を掌握しようと、統一家の中に虚偽と誹謗と謀略が幅を利かせている、神様は離れていくしかないでしょう。」


⑦しかし、「顕進様は、『最高の孝子とは父母の夢に一致し、その夢の主人となって、渾身の力を尽くしてそれを必ず成し遂げる人です』と語られました。GPF 活動を続ける中で、マスコミとのインタビューの機会が何度もありましたが、顕進様はただの一度も、父母様に対する不満や寂しい思いを言及したりしませんでした。自分の立場について、一度たりとも弁明することはしませんでした。」

さらに顕進様は、「10年近く、形容しがたい苦痛にあっても静かに耐え、ただただ真のお母様が正しい先例を立ててくださるように祈ってこられました。真のお母様の位置はそれほどまでに貴いものなのです。」

最後に郭先生は、「顕進様が、聖和されたお父様を絶えず慰労されながら、この問題(統一家の葛藤と混乱)に対して、最後まで責任を負われ、根本的に解決するために涙ぐましい闘いをしておられること、さらに(お父さまと顕進様の)父子協助は堅固に守られているので、お父様の体がなくても、顕進様が収められる全ての勝利は、正に『お父様の勝利』になる」という確固たる希望を述べています。


2019年5月7日


清野清

元国際勝共連合会長・事務総長

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